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福田里香「初夏、煎茶に抹茶のおやつを添えて。」− 私が器を使うなら vol.06
2022年05月25日
by 煎茶堂東京編集部
使う人によって、全く違う表情を見せるのが、器の面白いところ。一緒に使うカトラリー、テーブル、部屋に入る光の加減……。もちろん、どんなスイーツやお料理を載せるかもその人のチョイス次第。
今回は、煎茶堂東京オンラインで販売している、中里花子さんの『菱形向付』を、菓子研究家・福田里香さんに使っていただきました。
初夏、煎茶に抹茶のおやつを添えて。
柔らかな色調の釉薬の器に、ビターな抹茶と和三盆糖をまとわせた老舗の名菓を盛り付けました。
初夏の清々しさを感じる組み合わせ。
お菓子の中身は、求肥で包んだ自家製白餡です。
「菱形向付」という銘を持つこの器は、中里花子(なかざと・はなこ)さんの作。
器のどこかにふと謎を感じ、目を惹かれて止みません。
その秘密は、器の縁を細長い六角形に成形することで、一見すると菱形(四角形)に空目するという凝った造形にあります。
そう、本当の菱形は底と側面の境目に存在します。
長さ20cm、高さ3cm、盛り付けるのが楽しくなる寸法。
鋭角に切り落とした器の縁は、まるで画家が描く素描の筆の走りのように、生きた線を感じます。
この縁の厚みは、底から側面への立ち上がりに付けた菱形の溝とも呼応しています。
斜めから眺めてみてください。
ほら、縁と溝の交わりにもうひとつの菱形が立ち現れます。
底面は、洒落た「h」のイニシャル入り。
創業1809年「いと重菓舗」の「埋れ木」は、彦根銘菓として知られていますが、近年抹茶をさらに贅沢に使用した「埋れ木 御濃茶(おこいちゃ)」が登場しました。
香り高い余韻が印象的な、煎茶堂東京の『036 みなみかおり』と一緒にどうぞ。
初夏の陽気は、お茶尽くしの組み合わせを味わうのにぴったりです。
いと重菓舗「埋れ木 御濃茶」
価格 | 6個入り 972円(税込)〜 |
販売時期 | 通年 |
販売場所 | いと重菓舗 〒522-0064 滋賀県彦根市本町1-3-37 ほか、オンラインストアでも購入可能。 詳しくは公式サイトをご確認ください。 |
電話番号 | 0120-21-6003 |
営業時間 | 8:30-18:00 毎週火曜定休 |
URL | https://www.itojyu.com |
福田里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学卒。『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『民芸お菓子』(Discover Japan)など料理・お菓子に関する著書多数。Instagram:@riccafukuda
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